東京製果學校校刊報導えみり

 

~和菓子のあるステキ時間~

 

 2003年に台湾からある1人の留学生が入学してきました名前は呉 菁(ウ フェイチン)さん(左写真)です

彼女は日本語を学習後、本校和菓子科に入学しました。言葉のハンデを抱えながらも一生懸命努力し、2005年に卒業。文化の違う外国人の方が日本の伝統的な和菓子を学ぶことは大変勇気のいることです。

 

しかし、彼女は和菓子の美しさに魅了され、絶対にやってみたいと強く決心し、単身で留学してきたのです。

 

そして、彼女の向上心は学校だけではとどまらず、ある和菓子屋の店先に掲示してあった「アルバイト募集中」の張り紙に引き付けられました。学校の協力を得てお願いしたものの、老舗であったため外国人を雇うことに戸惑いも・・。

 

しかし 彼女の強い想いは通じ、アルバイトの採用が決定!現場の職人さん達にも最初は抵抗感があったはずですが、彼女の前向きな姿勢と和菓子に対する熱意がお店の方々の心を動かし、卒業時には、なんと彼女を正社員として雇いたいといって下さったのです。法律の壁が存在し、日本の和菓子屋さんで働くことは出来なかったのですが、彼女はその和菓子屋さんの気持ちを大変喜んでいました。そして、和菓子団体であります日本菓業振興会が毎月主催する和菓子品評会へも積極的に参加しました。これは自らオリジナルの上生菓子や引き菓子、工芸菓子などを持ち込み品評していただくというものです。プロとして働いている職人さん達の出品が多い中、彼女は本校在学中から参加していたのです。彼女の評価は高く、学生でありながらなんと特別賞を受賞しました。そして帰国後も和菓子への想いはさらに増し、自身のホームページを立ち上げ和菓子のネット販売を開始。

 

台湾でキレイな和菓子を購入することは難しく、彼女の作る芸術的な和菓子は大変注目を浴びたのです。テレビや雑誌の取材もあり、一般の方からも大注目されたのです。そして現地の高校や専門学校からも和菓子の授業の講師としてオファーが多数寄せられました。

 

そして、今月いよいよ自らのお店「唐禾本舗(TANGHO SWEET)」という和菓子屋を台北市にオープンします。

 

本校を卒業してからわずか3年。単身で日本に留学し、一生をかけられる和菓子職人という天職と出会い、夢をかなえたのです。彼女の飛躍はまだまだ続きそうです。中国から伝来したと言われる和菓子も日本の気候や文化の中で育まれ、日本を代表する食文化のひとつとなりました。和菓子の美しさや美味しさは絶対世界に誇れるはずです。そんな一品一品、手作りされる和菓子に込められたチカラをぜひみなさんにも堪能していただきたいです。

http://www.toukaya.com 呉 菁さんのHPです。北京語ではありますが、キレイな和菓子を見ることができますよ!

 

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